10周年記念誌に寄せて
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| ーできることを、出来る限りー |
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代表理事 有森 裕子(2010年)
1996年、アトランタオリンピック後、誘われるままに参加したアンコールワット遺跡で行われるチャリティーマラソンは、私にランナーとしてのもう一つの道を走るきっかけをくれました。
自分が今までやってきたことで、誰かの役に立つことができるのであれば、こんなにうれしいことはない、といった小さい時からの夢の実現に向けての自然な出会いでした。想いを一緒にする仲間たちと、毎年出てくる問題を一つずつ、できる事で解決しながら進んできました。
カンボジアにある問題点をしっかりと見据え、何よりも現地の人の目線に立つことにより、将来彼らが主人公として国づくりを担っていけるようになることを
主眼にしました。そのためには、毎年、現地を自分の目で見て、自分の肌で触れて、話し合いを重ねていくことが何より大事でした。
「アンコールワット国際ハーフマラソン」は当初14ヶ国1地域654人で始まりました。回を追うごとに参加国、参加者数が増え、2008年の第13回大
会では、43カ国、2966名が参加するカンボジアでの大きな大会になりました。このマラソンは、世界遺産の中を走りぬけることで、地雷をなくし、世界平
和を高らかに訴えることにより、多くの賛同者を集めてきました。この大会から13年にわたってカンボジア復興のために、218,817US$がNGOや赤
十字などに渡されています。
国連は早くから「スポーツは単なる楽しみや競い合いだけではなく、相手を尊敬すること、ルールと審判の判定に従うことなどの原則の受入れを通じ、人間の
尊厳や仲間意識、連帯感を促進する力をもっており、社会で生きていく力を育て、善良な市民の育成を助ける」と述べています。教育、健康、開発、平和を促進
する上でスポーツと体育(P.E. and Sport)が果たす重要な役割を何よりもこの大会が証明しています。
最初の5年間はこの大会をますます発展させることに努力し、その後の5年間は、カンボジアの子どもたちが健やかに成長でき、彼らが自ら国をつくってゆけ
るために、「小学校保健・体育教育の実施」に向けて、カンボジア教育省とともに人材育成事業を進めました。これは、現場で日夜並々ならぬ働きをされた山口
拓氏の踏ん張りと、本部やカンボジアのスタッフ、パートナーであるカンボジア教育省、また、支援をしてくださった多くの温かい方々の想いが集まって活動が
できてきたことは言うまでもありません。日本語教育やチャイルドケアーセンターの子どもたちへの支援も、現場とそれを支援する多くの方々の協力のもと徐々
に軌道に乗ってまいりました。
そして、何よりも、多くの大切な人々との出会いが、私自身を大きく育ててもらいました。これからも世界は、環境、貧困、感染症、紛争など手に負えない問
題が次々に襲ってくるでしょう。NPO/ハート・オブ・ゴールドは、人間の知恵と心を集めて、困難に立ち向かう勇気と決意の場として、これからも人を育
て、自分自身も育つ“共育”ができる団体であるよう、この機会に決意を新たにする次第です。どうか、これからも、できる人が、できる事で、できる限り力を
合わせ、心を共にし、活動できますように願うとともに、皆様おひとりおひとりのますますのご支援とご指導をお願いいたします。
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HG10
周年記念誌
「共に育つ」
-ハート・オブ・ゴールド10年の歩み-
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